綾瀬はるか主演『きょうは会社休みます』に学ぶ、交際経験ゼロのメリットとは?



「恋人いない歴=年齢」という人も少なからずいる時代。リクルート・ブライダル総研が行った2012年「第1回 恋愛観調査」では、20~30代男性の約35%、そして女性の約24%が、「交際経験が一度もない」と回答しています。男性の3人に1人、女性の5人に1人と考えれば、かなり高い割合にも感じますね。

さて、10月15日スタートの新ドラマ『きょうは会社休みます』は、そんな「交際経験が一度もない」女性が主人公です。30歳になるまで一度も男性と交際したことがなかった“こじらせ女子”・花笑(はなえ)に突然、ひと回りも年下の彼氏ができるところから物語は始まります。ドラマでは綾瀬はるかさんと福士蒼太さんが“歳の差カップル”を演じることでも話題になっていますが、「大人になってから、初めて付き合うのもいいかも!?」なんて思わせてくれる、この物語。藤村真理さんの原作漫画を参考に、“交際経験ゼロ”から始まる交際のよさについて掘り下げてみました。

恋愛経験ゼロのメリットとは?

1 「すべてが初めて」という新鮮さと感動
過去に恋愛経験がないことの一番のよさは、やはりこの点。2人旅、クリスマス、海に花火に遊園地。さらには初めての料理、初めての喧嘩、初めてのやきもちまで……。どんな経験も、「初めて」に勝る新鮮さと感動はないもの。花笑も“恋愛経験ゼロ”という事実を長らくネガティブに捉えていましたが、交際後は「初めてのこといっぱい取っておいてよかった」なんて至福の心境を語っています。

そんな初めてだらけの日々に、30歳にして何でもピュアな反応を見せる花笑に対し、恋人の田之倉君も、陰で「なんてゆーか、いちいちかわいいんだよ、あの人」などと称し、新鮮な感動を覚えている様子。あくまでフィクションの世界ではありますが、最後まで取っておいたショートケーキの苺は最高に美味しい……なんてイメージでしょうか(笑)。世間でも「恋人いない歴=年齢」という悩みをよく耳にしますが、「これから何でも“初めて”が経験できる」「未来に楽しみを取ってあるだけ」なんて密かに前向きに思っておくのもいいかもしれません。

2 「新人」がゆえの無防備なまっすぐさ
また、人は恋愛経験を重ねるうちに「こうすればこうなる」「こうしたほうがうまくいく」といった経験則を身につけていくのが普通です。辛い痛みや失敗、後悔も深い学びを与えてくれますが、一方で、勢いのある無防備な行動は、徐々にできにくくもなりがちですよね。なりふり構わず、ぶつかる大胆さや飛び込む勇気は、経験の少ない若い新人のほうが有利なこともあるものです。
「交際ド新人」の花笑も、そんなまっすぐさで彼に向かっていきます。むしろ経験のある若い彼のほうが、面倒だと思ったら突き放してしまう性格になっているくらい。例えば、電話で気まずくなった後、夜中に「やっぱりこのままじゃ嫌だ」と彼の家を訪ねたり、「ムリでも不可能でも、あなたとはギリギリまで分かりあいたい」とぶつかっていったり、他の男性のことで誤解させた自分を反省し、突然正座して謝り始めたり……。

恋愛経験をそれなりに繰り返してくると、「もう二度と傷つきたくない」「この歳では、もうこんな事をするのは恥ずかしい」なんてブレーキも大いにかかるもので、それゆえに、心の繋がりや関係をなかなか深めていけない、ということもあります。恋愛では、たまにフレッシュな勢いや本音の“起爆剤”も必要。経験がないがゆえに、何も考えずに相手にぶつかっていける、なんてよさもあるんだな……と花笑を見ていて感じた次第です。

「こんな自分だからダメなんだ……」を乗り越えながら

大人になっても恋愛や交際の経験がないことは、「周囲から色々と言われて辛い」というだけでなく、「自分にどこか自信が持てない」という悩みに繋がることも多くあります。それ以外の活路を見出し、恋愛をしない人生を決めるのも自由ですが、諦めずに“そのとき”を待ち続けるのもまた自由。交際が始まってからも、何度となく「やっぱり、こんな私だからダメなんだ……」と後ろ向きに落ち込みながら、それでも逃げずに恋愛と向き合っていく花笑の姿には、交際経験のある方もない方も、思わず心動かされる瞬間があるかもしれません。ドラマ版がどう描かれるかも楽しみにしつつ、原作を読んで、皆さんもフレッシュな恋の感覚を味わってみてはいかが? 

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